現在30歳で主婦をしています。夫と出会った時、私は20歳で貿易関係の事務をしていました。夫はその頃24歳で銀行に勤め、営業をしていました。
出会ったのは、私の会社に彼が仕事でやって来たことがきっかけです。私は営業事務をしていましたが、お客様がお見えになれば部屋へご案内していたので、それが彼との接点となりました。その時はまさか彼と恋愛関係に発展するとは夢にも思いませんでした。
出会いは本屋!これが運命の出会いでした
ある日、会社帰りに近くの本屋へ寄った時のことです。小説のコーナーへ行くと、そこに見覚えのある顔がありました。あちらも私に気付いて直ぐに「お世話になっております!」と挨拶されました。
その元気いっぱいな明るい笑顔を見て、あの銀行員の方だと思い出しました。
の会社と彼の銀行は近い距離にあるので、こんな風に偶然会うこともあるのだなと思いましたがとてもびっくりしました。プライベートだからか、すごく話しやすかったのを覚えています。
駅までの道も同じだったので、そのまま一緒に帰ることになりました。その間、彼は気さくに話し続け、私も始終笑っていたような気がします。
「いつも美味しいお茶をありがとうございます」と言う言葉には吹いてしまいました。でもすごく性格が良い方なのだなと好印象でした。
出会ってからメールのやりとりと繰り返す
ホームでは別々の電車だったので、挨拶をして別れようとした時、彼がすまなそうに「もしよければ連絡先を交換していただけませんか?」と言ってきました。
私は男友達が一人もいなかったので、少し迷いました。でも彼の人柄の良さに安心していた私は、それに応じました。彼はすごく嬉しそうにしていました。その笑顔を見てキュンとなったのを覚えています。
それから毎日メールするようになりました。ほとんど私からは送ることはなかったのですが、彼の方から毎日送られてきました。内容は、おはようございます、とかお疲れ様ですなどと言った挨拶が多かったです。
実際に会った時は優しく朗らかなのに、メールではシンプルであと腐れのない感じが意外だなと思いました。想像では、絵文字を使いそうだったのですが全くそれはありませんでした。
1ヵ月後に食事に誘われる!その帰り道に告白。友達からで良いのでというフレーズが嬉しかった
一か月ほど経って、彼から食事に行きませんかという誘いのメールがきました。OKすると、好き嫌いなどを聞いてきてくれて、お店も予約してくれるとのことでした。私は結構優柔不断なので、パパッと決めてくれる彼に男らしさを感じました。
予約してくれたお店はとてもおしゃれで雰囲気の良い所でした。彼はよく接待などでお店を任されるそうなので、それで慣れていると言いました。
すごく美味しいお料理ばかりで、ずっと感激していると彼が「恋人とかいるんですか?」と聞いてきたのです。唐突だったので、食べていたご飯を吹き出しそうになりました。私が首を横に振るとホッとした表情で彼はまたおしゃべりを始めました。
その帰り道、駅のホームで彼に告白されました。友達からで良いのでお願いします、と。男性に奥手な私としては、友達からでも良いという言葉がとても嬉しく思いました。
OKすると、彼はすごく大きな声でやったー!とガッツポーズをしました。周りの視線を浴びながら、私もとても幸せな気持ちでした。
観覧車で手を繋ぐ!もう友達じゃない
交際中は本当にいろんな場所に遊びに行きました。どこへ行っても彼とならすごく楽しくて、いつも笑顔でいられる自分に気付きました。
観覧車に乗った時、彼が手を繋いできたので、私が「手を繋いだらもう友達ではありませんね」と笑うと、彼に強く抱きしめられました。そして小さくありがとうと言ってくれました。それから恋人としての大切な時間を育んでいったのです。
順調に交際を経て5年目に、彼から「結婚してください」とプロポーズされました。初めて彼と食事したお店で指輪を渡してくれたのです。
この5年間、大きな喧嘩もなく本当に順調にここまできました。しかしそれはいつも彼の大きな心に包んでもらっていたからなのです。
本屋での出会いがあったから結婚できました
彼も私も付き合っていく延長線上には結婚があるという考えだったので、お互いの気持ちを探り合わなくとも自然な流れで結婚を意識することができました。
彼からプロポーズされた時、私は心の中でこの人のために家庭を守っていきたいと強く思いました。
現在結婚4年目ですが、恋人の時同様で喧嘩や言い合いなどはまだありません。お互いのんびり屋だからかも知れません。
結婚して良かったというのは毎日思っています。彼があの時、あの本屋さんで私に気付いていなかったら、私が本屋さんへ行ってなかったら・・・。そう考えると運命的なものを感じます。きっかけってすごいなと心から思います。