略奪された決め手 | 駆け引きをしたり、周りの人を使ったりせず、誠実で真っ直ぐな自分の気持ちを男らしく伝えてくれたところ |
現在の年齢 | 38歳 |
当時の年齢 | 22歳 |
職業 | 大学生 |
略奪男性の年齢 | 23歳 |
職業 | 大学生 |
当時大学4年生だった私は、3年生のうちにほとんど単位も取り終えていたので自由な時間がたくさんあり、暇を持て余していました。そこで、大学生のうちにアルバイトというのを経験してみたくて、通学路圏内にあるカフェで人生初のアルバイトを始めました。
そこのカフェは少し珍しいのですが、隣にも喫茶店があり2店舗のスタッフは共通の休憩室を利用するシステムになっていました。
そのこともあり、店舗が違っても休憩中に話す機会があったり、どちらかの店舗のスタッフが足りなければ手伝いに駆り出されたり、自然と仲良くなれる環境でした。
そして、私が働いていたカフェの隣の喫茶店で同じくアルバイトしていたのが彼でした。彼は私より1つ年上でしたが、浪人した為同じく大学4年生でした。週に2日ほどしか入っていなかった私と違って、彼は週5日で働くかなりのベテランさんでした。
私の方が後から入ったのですが、お仕事初日に新人が入ると噂を聞きつけて仲間と一緒に私を見に来たりして、私はこの年頃によくいるチャラい男の1人という程度の印象でした。
苦手意識がふっとんだ!でも彼氏彼女というより仲間って感じ
ところが、また別の日に休憩室でたまたま彼と会った時、全く女の子に慣れてない振る舞いや口数の少なさが、まるで別人のように思えてとても驚かされました。
それでも、ふとした会話に優しさや面白さなどを感じ、もしかしたらこの前は同世代のスタッフに合わせただけで、本当の彼はこっちなのかもしれないという思いが湧いてきて彼への苦手意識はなくなりました。
そうは言っても、その当時私は彼氏もいたのでそれ以上の感情をを抱くことは全くありませんでしたし、他のスタッフから彼には彼女がいるという噂も耳に入っていました。
ちなみに、私もその当時付き合っていた彼氏も恋愛に関しては少しドライで、高校生から付き合っていたこともあって、彼氏彼女という感じより価値観の合う同士のような関係になっていました。
警戒心は強い方だが、友達をして誘ってくれたみたいなのでお茶する事に
しばらくの間、休憩室で会った時に会話をする程度でしたが、私は大学卒業後アメリカに留学することが決まっていたので、その準備の為アルバイトを辞めることになり、彼にも特に留学準備の為とは告げずに、ただ辞めることだけ伝えました。
それでも、私に対して特に態度が変わるわけでもなく、最終日もお互いに挨拶を交わして終わりました。
私がそこのカフェを辞めて約2カ月ほど経った頃、突然彼から電話があり私はかなり驚きましたが、「元気だった?」や「俺も就職準備で最近辞めたんだ」などごく普通の会話で、私も懐かしくなりお茶することになりました。
基本的に警戒心の強い方ですが、よく知っている彼でしたし友達として誘ってくれている雰囲気があり、私も嫌な感じもなくOKしました。
ストレートな告白に心が動揺した
そして、久々に再会して楽しくお茶して帰ろうとした時に、彼から突然の告白がありました。
あまりの驚きで「誰の話?」という感じでしたが、アルバイトで一緒の時から気持ちがあったけど、その当時自分には彼女がいて、きちんと別れてからでないと、私に気持ちを伝える資格がないと思って、今まで時間がかかってしまったことや、彼の強い気持ちをストレートに話してくれました。
人間誰しも、好きな人には嫌われたくないという心理が働いて、つい駆け引きしてみたり、相手の気持ちを探ってみたりしてしまいがちですが、彼は駆け引き一切なしのストレートで男らしいその告白に、とても心が動揺しました。
その日は、とにかく彼なりの筋を通して思いを伝えたので満足したことや、あとは私の気持ちを後で聞かせてほしいとだけ言って帰っていきました。
思いもよらない言葉に胸を打たれる
私はその日以降、彼からの告白のことで頭がいっぱいになっていましたが、1週間経った頃にまた彼から電話があり、また会うことになりました。
その日も、彼は自分が住んでいる寮やよく行くカフェなど、まるで自分の全部を知ってほしいというように色々連れて行ってくれ、夜帰る前に「返事は?」というわかりやすいものでした。
私がそこで初めて、卒業後に留学するからもう会えないと思う・・・と伝えると、ここでもまた他の人とは違う彼の言葉が返ってきました。それは「だったら今すぐ付き合って」というものでした。
私の中では、これから会えなくなるのに付き合ってという意味がわかりませんでしたが、遠く離れて暮らすことは自分にとって付き合えない理由にはならないし、離れてても付き合っているからこそ頑張れると言ってくれました。
彼の真っ直ぐな気持ちが、本当に心に突き刺さりました。
彼氏には正直に全てを話す
彼氏には、正直に好きな人ができたと言いました。元々、アメリカ留学も決まっていて、遅かれ早かれ私から別れを告げられるのではと思っていたというようなことを言われましたが、留学が理由ではないということもきちんと話しました。
彼氏は、ドライですが不器用ながらも私のことは思っていてくれたようで、アメリカでも頑張れと言ってすべてを受け入れてくれました。
毎日、手紙が届く!幸せを与えてくれた彼
私は正直これまで恋愛経験も豊富ではないですし、自分に自信もないので、そこまで強い思いを持ってもらったことがありませんでした。
まさに、今まで出会ったことのないタイプの男性でした。私がアメリカに行ってからも、便利なメールというツールを使わず、敢えて手紙という手段で私の寂しさを減らしてくれました。
毎日毎日ポストに彼からの手紙が届き、ホストマザーにからかわれながらも、あのような幸せな気持ちを与えてくれた彼に心から感謝しています。