現在の35歳でITエンジニアをしている男性です。合コンをした当時の年齢は21歳の大学生で、相手の女性も20～21歳の大学生でした。大学のサークルの先輩から召集された合コンです。
合コン失敗のはずが、人生で大切なものを得た人間万事塞翁が馬（じんかんばんじさいおうがうま）のような合コン体験をお話します。
この体験は大学時代に起こったことです。サークルの先輩がアルバイト先の別の大学の子に頼まれてセッティングした合コンから始まりました。
合コンをセッティングした先輩本人は用事で参加できず、私を含めた彼の後輩であるサークル仲間3人が急遽呼び出され参加することになりました。
トイレで作戦会議をしたころから歯車がずれていく！最初の明るい雰囲気はどこかへ
セッティングした本人が参加しなかったことから何か地雷がありそうで結構不安だったのですが、やって来た3人共その不安を裏切ってなかなかのものでした。
急遽呼び出されたせいで相手のことをあまり知らなかったこともあり、最初は偏ることもなく自己紹介も兼ねて全員が参加できるような話題を振りながら会話を楽しみました。
やがて軽食程度の食事とお酒が入り、向こう3人が化粧直しに出て行き、そして次にこちら側男3人も同じようにトイレに行ったあたりからこの合コンが噛み合わなくなってきます。
互いに裏で自分が担当するもしくは攻める相手を選択したのでしょうが、この時の合コンはそれがすべてズレていました。
当時の私の合コン経験値はそれほど高くもなく、同様に他2人も私とほぼ変わらないものだったと思います。何度か組み合わせをチェンジして四苦八苦しながら進めたものの最初の頃の明るく弾むような雰囲気は生まれませんでした。
合コンは失敗！でも話はここからです。別の居酒屋へ反省会を兼ねていきました。すると・・・
結局その合コンは2時間ほどで終了し、互いに番号を交換することなく、よくある失敗の形で終わるはずでした。ですがこの合コンの変わった体験はここから本番を迎えます。
私たちは別の居酒屋に行き、中途半端だった食事と反省会も兼ねて合コンの失敗を話の種にしながら楽しんでいました。隣の部屋では女性だけで騒いでいる声が聞こえていたので先の合コンの挽回に突撃するかと冗談半分で話していたのを今でも思い出します。
それなりのピッチで飲んでいたので軽い酔い覚ましにトイレに向かおうとすると、先程まで合コンをしていた相手が隣の部屋で同じように先の合コンを話の種にして飲んでいました。
その場で互いに爆笑。他の客からは白い目で見られましたが、他の2人も呼び、合コンの二次会ということで、仕切り直しをすることに。
隣の部屋から漏れる彼女達の本音をちらりと聞いたこともあり、男女の駆け引きをするようなグループを作ることもなく全員で一次の話を種に盛り上がりました。
男女関係なく本音を話せる女友達ができる事を知れた
3対3という構図はなく6人揃ってワイワイがやがやと騒ぐような感じで、誰が誰を狙っていたとか、互いにどういう組み合わせを予定していたのとか、本音をぶちまけた会話で合コンというよりは気心知れた友人達とする飲み会に近かったと思います。
そんな雰囲気のまま三次会まで続き、全員で番号交換も行いましたが、男女的な意味では結局一組も成立しませんでした。そういう意味ではこの合コンは失敗だったのかも知れません。その合コンを体験するまでの私ならたぶんそう思っていたでしょう。
ですがこの合コンを体験したことで男女の性別関係なく本音を話せる女友達が成立することを私は知りました。
それから互いに大学を卒業するまでいろんな所に6人で遊びに行ったり、泊りがけの旅行もしました。就職活動中はストレス発散を兼ねた飲み会も頻繁にやりました。
大学時代の最後の1年間は高い密度であの時の合コンメンバーと時間を共有したと思います。ただそれでも彼氏彼女的な関係は一組も生まれることはありませんでした。でもそれで良かったのかも知れないと今は思っています。
今でも互いの家族を交えて会っています！合コンで女友達はできるんですね
あれからそれなりに時間が経って6人とも家族がいます。就職や何だと大学時代の場所を離れ今では住んでいる所もそれなりにバラバラです。それでも偶に互いの家族を交えて旅行に行ったりしています。あの時の合コンは今でも最高の話の種です。
合コンと言えば男女の駆け引きを楽しんだり、そういう関係を求めることがやはり中心だと思います。でも私が体験した合コンのように男女の性別関係なく人の輪を広げる可能性もそこにはあります。
男女的な関係はうまくいかなかったからといってスパッと断ち切るのではなく、少しゆとりを持って楽しんだら意外と人生で長く付き合うことになる女友達を得るかもしれません。
最後に私の妻はあの時の相手のメンバーに紹介してもらった人です。本当に縁というのは不思議なものです。
