私は、現在30歳で主婦をしています。今の夫と出会ったのはナンパで、私が28歳で市役所の事務職員として働いていた時のことです。出会った当時、夫は36歳で大手電機メーカーのプロジェクトリーダーをしていました。
私達の出会いの場所は、電車の中でした。その日、私は仕事終わりに飲み会があり、帰宅が遅くなってしまい、普段は乗らない時間帯の電車に乗っていました。
時間帯は夜の11時半頃で、乗っていたのは兵庫県の阪急電車の神戸線で、三宮駅から西宮北口駅へ向かう途中にナンパされました。
電車で目が合った男性からナンパされる!嫌だったので受け流していた
電車に揺られていると、通路を挟んで私の目の前にいたサラリーマン風の男性2人が、楽しそうに話をしていました。2人があまりに楽しそうだったので、私は無意識にそちらを見てしまっていました。
すると、2人のうちの先輩らしい方の男性と目が合いました。すると、彼は私に「何?」と言ってきました。私はその瞬間「まずい!絡まれる!」と怖い気持ちになり、どうすれば良いか分からなくて固まってしまいました。
しかし、その男性は私に文句をつけようとしている訳ではないようで、笑顔で「なんでこっち見てたの?」とナンパしてきました。
私は内心ホッとしたのですが、それでも深夜という時間帯や相手が酔っていそうだというのもあり、早くその場を離れナンパから逃れたいと思っていました。
彼の連れだった後輩は私に「すみませんね、うちの先輩が」と言い、私に気を遣ってくれていましたが、先輩そんな後輩にお構い無しという様子で、私に馴れ馴れしくナンパし続け、私の職業や年齢を聞いてきました。が、私はやんわり受け流していました。
同じ駅で降りてきた!諦めると思って「そちらから連絡したら・・」と言った流れで番号を教える
すると私の最寄り駅、西宮北口に着き私が電車を降りようとすると、何とナンパしてきた2人も同じ駅で降りるつもりだったと、同じ駅で降りてきたのです。その時、私は、どうせナンパの口実だろうと思い、信じていませんでした。
私が帰ろうとすると先輩の方が私に自分の名刺を渡してきたのです。彼は「連絡してよ。今度飲みに行こう」と言ってきたのですが、私は「私からは連絡しません。そちらから連絡したらどうですか?」と言いました。
これで相手もナンパを諦めるかと思ったのですが、彼は私の電話番号を聞いてきました。「もしかして本気?」と思った私は、自分の携帯電話の番号をおしえ、2人と別れました。
後日ナンパしてきた後輩から連絡がある!食事に行くと遅れて先輩もやってきた
それから1週間した時、私の携帯電話に見知らぬ番号から着信がありました。出てみると、あの時電車で会った2人の男性のうちの、後輩の方でした。
後輩は「あの時は先輩がすみませんでした。お詫びに食事に行きませんか」と誘ってきたので、私はその誘いにのりました。
約2週間後の約束の日時に、待ち合わせ場所である私の最寄り駅にいると、後輩がやってきて、しばらくその後輩と私の2人でお店で飲みました。
すると、そのお店に突然あの時出会った先輩の方も現れました。どうやら初めから先輩は来る予定で、私に内緒にしていたみたいでした。3人で楽しく話しながら飲み、その日は終わりました。
思いがけず趣味が同じ!その日にキスをして付き合うことになりました
その翌日、今度は先輩の方から連絡があり、今度は私と二人きりで会いたいと言うのです。彼は写真の展示会に行こうと誘ってくれました。
私は写真が大好きで、展示会にもよく行くカメラ女子だったのですが、そのことは彼に言っていなかったので少し驚きました。当日彼に再会すると、彼も写真が趣味だと言いました。
思いがけず趣味が同じで、私はとても嬉しい気持ちになりました。写真の展示会を見てから2人で食事をし、帰る時に彼が私にキスをしてきました。その日から私達は付き合うことになりました。電車の中でナンパされてから3週間後のことでした。
ナンパしてくるしチャラいイメージがあったが、ロマンチストで良い感じ
彼とは色々な場所にデートに行きましたが、特に多く訪れたのが映画や絵画の展覧会、写真の展示会等でした。そのような場所に連れて行ってくれる度、私は彼とその趣味にギャップを感じていました。
彼は見た目が少しチャラチャラしている感じがあり、あまりそういうものに興味が無さそうに見えるのです。
そんな彼ですが、実はとてもロマンチストで、デートで一度観覧車に乗ろうと誘ってくれた時は、私も20代後半になってから観覧車なんて乗ると思わず、彼の誘いにびっくりしましたが、久々に乗ってみると意外と大人っぽい空間でなかなか良いものでした。
出会いはナンパですが、趣味も合うし史実だし結婚に迷いはありませんでした
そんな彼のプロポーズは突然でした。私達はそれまで結婚の話等もするようになってきていましたが、その時期等は全く決めておらず、私としてはきっと何年か先だろうと思っていました。
私達が付き合い始めて半年くらい経った頃、デートでいつものように食事をし、もう帰ろうとしていた時に彼が自分の靴紐を結ぶので彼の鞄を持って欲しいと言ったので、私は鞄を持ちました。
すると次に彼は「これも持って」と小さな箱を私の手に持たせました。私が「えっ」と言うと彼がこちらを向き、「これからずっとこれを持っていてください。そして結婚してください」と言ってきたのです。それがプロポーズの言葉でした。
私は即「はい」と返事しました。出会ってから7カ月程だったし、しかも出会いはナンパでしたが、彼とは趣味も合い、彼が実はチャラチャラしていない誠実な人だとよく分かっていたので、彼との結婚に迷いはありませんでした。
ナンパから1年半、私達は現在夫婦で息子も産まれ、3人で幸せに暮らしています。