私は47歳。広告制作の仕事で、編集デザインを行っています。今の妻との出会いは、社内恋愛からです。
私は入社して間もない20歳でした。彼女は26歳で経理部にいました。100人欠けるぐらいの会社でした。彼女は経理部で2階に。私は制作部として3階にいました。
入社した時は、絵に書いた様に緊張していたのですが、そんな緊張が少しだけ癒される瞬間があったのが、経理での事務的な説明の場でした。
1週間の研修が続いて、毎日、各部署の偉い方が1日講師を勤めていたのですがが、顔が強面の方が多く、連日、緊張しっぱなしでした。
性格が明るくリラックスできた!その時は、そう思っただけでした
しかし、研修が終わる最終日に、経理担当の方が、給料振込や社会保険の説明をして頂いたのですが、その担当者が今の妻です。当時、彼女は26歳でした。私には25歳のお姉さんがいたので、私から見た彼女はまさにお姉さんでした。
性格がとにかく社交的で明るい性格の彼女でしたので、研修の最終日にして、リラックス出来たのを覚えています。
今、考えると、そこにいるだけで、空気を変えられる人と言うのは、いるのだなと感じたのを覚えていますし、年下の私からしたら、素敵な部分だと思っていました。
その時は、そこまでの感情でしかありませんでした。
会社では会う回数も増え仲良くなるが姉と弟にたいな感じ
そんな性格の彼女でしたので、毎日、会う度に元気に挨拶を返してくる彼女を見て、元気のある女性はいいなと思っていました。私は幼少時代に母を病気で亡くしているのもあるのか、元気で明るい女性には癒されていました。
また、私の部署には、彼女と同期の女性の方もいたので、彼女は毎日、15時の休憩時になると、私の部署にお茶をしに来るので、自然と会う回数も増え、仲良くなって行きました。
はたから見たら、姉と弟の様な関係に見られていて、その関係も嫌いではありませんでした。
社員旅行で彼女から好きと言って抱きつかれた
半年が過ぎ、秋の社員旅行がありました。今の時代では少なくなった社員旅行は、新人の私にして見れば、楽しみでテンションが上がっていました。
勿論、楽しみは夜の宴会です。好きなだけ、会社の予算でお酒が飲めるのは、20歳の私にとっては夢の様な空間でした。
お酒も進み、酔っぱらいながら、二次会は部屋で同期メンバーと飲む事となりましたが、そこに彼女を含めた女性同期が、合流となりました。
そこには、いつも明るいのですが、更に明るい酔っぱらった彼女がいました。そして、私の絡んできて、私に彼女はいるの?とかなり近い距離で聞いてきた後、好き!と言って、私に抱きついてきました。
彼女の同期メンバーは慌てて、ごめんね。酔っぱらっているからと言って、酔った彼女を連れて、自分の部屋に戻って行きました。私はドキドキしていました。
酔っていたからだったのか!安心と残念がいりまざる
酔っていたとは言え、女性から告白されたのと、年上の女性から告白されたと言う事が、社員旅行から帰ってきても、頭から消えませんでした。
お姉さん的な存在から、気になる相手に私の気持ちは変わっていました。
しかし、彼女の行動はお酒の力もあったし、ましてや彼女はしっかりしているので、年下の私には興味もないだろうと思い、いつも通り、接する様に心掛ける様にしました。
彼女は、やはり酔っぱらった行動だったのか、その時の事は覚えていない様子でした。私はホッとした気持ちよりも残念な気持ちの方が増していました。
ふたりで飲みにいき自分の気持ちを伝える!社員旅行の出来事も実は覚えていたみたい
日に日に抑えきれない感情。私は思い切って、彼女に二人きりで飲みに行かないかと連絡をすると、彼女はOKと言う事でした。いつもは大勢で行く飲み会も、今回は二人きりです。
社員旅行の出来事もあり、緊張しながら、彼女とお酒を飲む事に、いつもと変わらぬ彼女を目の前にして、もし告白してフラレたら、会社でもやりづらくなるなと思いつつも、告白しようと決意し、彼女に自分の思いを伝えました。
すると、彼女はやっと気づいてくれたと、お付き合いを了承してくれました。あの社員旅行の出来事も覚えていた様で、あの時の告白も本音である事を聞き、私は嬉しい思いとほっとした思いで、飛び跳ねたい気分でした。
告白した居酒屋でプロポーズ!ふたりの大切な思い出です
毎年、彼女を含めた仲間と大勢で行っていたスキーも、その年は彼女と二人きりで行きました。昨年までは仲間だった彼女と今、手を繋いで温泉街を歩いている事に信じられない感覚でした。
彼女とはその後、彼女が30歳になる1年前に結婚をしました。プロポーズは告白した時と同じ居酒屋でした。プロポーズの言葉は、「私がじいちゃんになるまで横にいて下さい」でした。今でもその居酒屋の前を通ると、二つの大切な思い出が蘇ります。