ある地方の結婚相談所主催の婚活パーティーに参加した時のことです。当時私は30代前半で、そろそろ重い腰を上げて婚活でも始めようかな、と気軽な気持ちでの参加でした。
順番に自己紹介!真剣に結婚相手を探しているのが分かる
会場は都会のターミナル駅から近い立地抜群のレストランで、男性女性それぞれ30人ずつが、入口で渡された番号の書かれた名札とプロフィールシートを手に、緊張した面持ちで立っていました。
最初は主催者の決めた席に円形に座り、順番に自己紹介から始まりました。
年齢、職業、居住地の書かれたシートを見ながら、最初こそ、それぞれの男性の特徴を覚えようと頑張りましたが、気が付けば人数が多すぎて、全ての人を覚えるのは無理だと思い、何となくインパクトに残った人だけチェックしながら聞いていました。
男性は職業も自営業から公務員、会社員、教師と様々でしたが、結婚相談所主催の婚活パーティーだけに、どの人も真剣に結婚相手を探しに来ている様子で安心です。
同じ事を何回も言うので変な気分!笑っちゃいます
一通り自己紹介が終わると、ビュッフェスタイルの食事が席の周囲に用意され、フリートークの時間となりました。
フリートークの時間は2時間。最後に主催者に渡された紙に、自分がお付き合いしても良いと思った人の番号を三人記入して提出し、双方が意気投合すればカップル成立する決まりになっています。
まずは近くに座っていた人から、お互いになんとなく挨拶を交わすと、数分雑談を絡めてそれぞれのことを話ました。
そんな会話を人を変えて続けていきますが、結局お互い知らない者同士なため、最初は名前や年齢、職業などプロフィールシートに書かれている内容をなぞる会話になり、何だか伝言ゲームでもしているみたいだと、ちょっと可笑しくなりました。
用意されたビュッフェスタイルの食事も、せっかく数千円の会費を払っているのだから、遠慮なく味わってみたいところですが、男性ならともかく、女性にはどうしても手が伸ばしにくく、飲み物に小さなケーキやパンをつまむのがやっとな状態の人が多かったです。
フリートークでは趣味の合う男女で盛り上がった
フリートークが始まって、40分程経つと、だんだん気の合う人同士で固まっていくようになりました。
よく観察すると、本当に気が合って会話が弾んでいるカップルやグループもありましたが、中には一人になりたくなくて、何となく会話をしているグループや、無言で食事をしているグループもちらほらありました。
私は同じテーブルに座っていた同世代の女性と趣味の映画鑑賞でそこそこ気が合ったので、二人で会話しながら、近くにいる男性にも少しずつ声をかけていました。
そんな男性の中で、私と同じ映画鑑賞が趣味の気が合う人が見つかり、男性と私、ずっと一緒にいた女性の三人で会話が盛り上がりました。
男性が唐突に質問!「結婚についてどう思いますか?」
映画の話はとても楽しくて、あっという間に数十分経ってしまいました。すると突然、男性が「皆さんは結婚についてどう思いますか?」と唐突にストレートな質問をぶつけてきました。
「そりゃあ、気が合った人で、いいなとお互い思った人がいいですよね」と私が答えると、男性は真面目な顔になり、「僕は結婚が目標なんですよ。できれば来年の3月にはしたいなって思ってます。
そのためには、今9月だから、もうギリギリでしょ?今日何としても相手をゲットしなくちゃ!!」と、まるで仕事の納期でも話すかのような、結婚観を吐露してきました。
結婚はゴールじゃない!その後が重要
結婚が目標なのはここにいる人たち共通でしょうが、私は結婚観あっての結婚、つまり結婚はあくまで通過地点であり、その先の夫婦生活が大切だと思っていたので、「結婚した後はどんな家族をつくりたいんですか?」と聞いてみると、
男性はびっくりした様子で「そんなことは分からない。でも3月に結婚したらとりあえず目標達成だから、それから考えるでいいんじゃないかな」と答えられ、正直びっくりしました。
確固たる結婚観が無いのに、いったい何を基準で結婚相手を選ぶのだろう?まさか、3月に結婚してくれる人で見た目がタイプならいいのかな、とすら思える言葉に、正直驚きました。
婚活パーティーで仲良くなったのは、同じ趣味の女性だけ
結局これといって気が合う人にも合えず、意気投合したのは同じ趣味だった女性だけで、一応希望で書いた三人も、もちろん意気投合することはありませんでした。
しかしこの経験から、婚活パーティーではプロフィールに添って話がちですが、結婚を上手く成就するためには結婚観をさりげなく聞いてみるのも大切なことだと痛感しました。